よく、生徒さんに『お花はどれくらい持ちますか?』って聞かれます。
まず、もともと、お花の種類によって“持つ性質のもの”と“持たない性質のもの”があります。
そして、例えば同じ“バラ”というお花だとしても、“持つバラ”と“持たないバラ”とが存在します。
それは、どうしても品種によって差があるもの。
ただ、持ちだけを考えて花選びをしていたら、とっても素敵な花だとしても、全く飾ることができなくなってしまいますよね。
ならば、少しでも長く持たせるために、「飾る環境を良くする」「挿し方を見直す」ということが大事になります。
皆さんの少しでも長く持たせたい!
という気持ちはとってもよくわかります。
F berry に入会された時に最初にお渡しする冊子にも書いていますが、ここでもう一度まとめてみたいと思います。
1. 涼しくする
やはり、暑い環境はお花には酷なもの。
夏はどうしても持ちが悪くなってしまいます。
その対策としては「冷房」。
半分外で営業しているようなお花屋さんを除いて、どのお花屋さんも店内に一歩入るととにかく涼しい!
電気代はかかってしまいますが、夏場は冷房でお部屋を冷やすと持ちは良くなります。
ただし、エアコンの風はお花に当てないようにしてくださいね。
水分が蒸発してしまうので、切り花に風は禁物です。
2. 直射日光を当てない
直射日光を当てると、温度が上がってしまうので当然ではありますが、たとえ冷房の効いた部屋でも直射日光は切り花にはよくありません。
お花というと、日を当てないと、と思われる方もいらっしゃいますが、それは鉢植えやお庭の花のこと。
切り花に日光はいりません。
室内の日の当たらないところに置きましょう。
明るいより、薄暗いほうが持ちはいいです。
切り花のお花屋さんに北向きや東向きが多いのもきっとそのため。
そして、私のアトリエも南側に窓を付けていません^^
3. 延命剤を使う
延命剤、栄養剤、お花の長持ち剤など、いろいろ呼び方はありますが、ホームセンターなどにも売っているので、お水をあげるときに、延命剤を入れてあげると長持ちします。
F berryでは、最初のご入会の時にプレゼントさせていただいていますが、それがなくなった後も、なるべく使うようにしていただくと違いが出ます。
4. 挿し直しをしない
これは、フローラルフォーム(オアシス)に挿すアレンジメントの場合です。
私がフラワーアレンジメントを初めて習ったのは、もう20年以上前。
そのころは、せっかくアレンジしてもどうも持ちが良くなくて「なんで?」ってガッカリすることもよくありました。
その大きな原因の一つがこれだったのです。
フローラルフォームに挿しても「あ、ちょっと向きが違った」「あ、ちょっと低すぎた」と感じた時に、抜いては挿し、抜いては挿し、していました。
そうすると、フローラルフォームの中は穴だらけ。
お花の茎を切った時の断面が、フローラルフォームに密着していること、これがお花がお水を吸ううえでとっても大事なのに、フローラルフォームが穴だらけだと、次に挿したお花はグラグラしたり、しっかり固定されたと思っても、中では茎の断面のところが空洞になっててお水を吸えなかったり。
一度挿したお花は“なるべく”挿し直しをしないこと、が大事なのです。
そうは言っても~ですよね^^;
わかります。
やっていくうちに、だんだん挿し直しをしなくてもできるようになります。
これも訓練!
頑張りましょう。
5. 浮かせたり回したりしない
挿し直しをしない、と似ているのですが、一度挿した花を、抜くことはしなくても、「低すぎた」と思って少し引っ張って長さを出すことをしてはいけません。
茎の断面がフローラルフォームに密着せず、空間ができてしまうのでお水を吸えません。
また、「向きが違った」と言う時に、そのままグルっと茎を回して向きを変えてはいけません。
これも茎の断面がフローラルフォームに密着しませんのでお水を吸えません。
一度挿したら「抜かない」「浮かせない」「回さない」。
覚えておいてくださいね。
いかがでしょうか?
「こんなにたくさん無理~」と思われましたか?
いきなりは確かに難しいので少しずつできるようになるといいですね。
私も、アレンジメントを習っていくうちに、いつのまにかできるようになったことばかりです。
かわいいお花、少しでも長持ちするといいですね!